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Miyagiken Sendai Mukaiyama High School

お問い合わせはTEL.022-262-4130

〒982-0832 仙台市太白区八木山緑町1番1号

理数科の基本方針
 自然科学や数学に興味関心が非常に高い,所謂「理科好き・数学好き」の生徒を集め,3年間の教育では,単なる知識の習得に終わらずに関連技能も身に付けさせ探究的な学習活動を重視し,観察力・分析力・考察力を伸張させ,将来わが国の科学技術の発展に貢献できる人材を育てる。

普通科と理数科の違い
 普通科と理数科のどちらも国公立大学進学を想定した教育課程を編成していますが,その中身は大きく異なっています。
 普通科は1年次には全員が共通の授業を受け,基礎的な学力を高めます。2年次以降は文系と理系に分かれ,それぞれ異なった教科・科目を学びます。一方,理数科では1年次より理科や数学の授業を多く受けるだけでなく,野外巡検,研究所訪問,課題研究など理数科独自の活動によって,自然科学に関する知識や教養を深め,学問への興味や関心を深めていきます。

〔課外活動の事例〕
生物巡検@
〔内容〕
 月山の志津地区にある山形県立自然博物館の自然観察路を歩き,植物の垂直分布と環境との関係・植生と動物の関係・動物相互の関係について,ガイドウォークにより観察および実習を行う。
〔生徒の感想〕
 いつも見ることができない生物、植物、動物(の糞)などを直に見ることができ、ガイドさんの詳しい説明や三角測量などを通してより深く知ることができ、今回の巡検は私たちの進路として1つの糧となりました。また、私は今回の月山への登山が初登山となり、生体を知りながら登山することの楽しさを知ることができました。
生物巡検A
 

〔内容〕
 午前は,各班に分かれ,有機栽培と化学肥料を用いた栽培(慣行栽培)による稲の成長及び水田の生態系について調査しデータを収集する。午後は,収集したデータの分析を行い,その結果から,環境への農業の影響について考える。
生徒の感想〕
 有機栽培と慣行栽培との違いについて、巡検の前まではあまりよくわかっていなかったのでいい勉強になりました。そして、栽培方法が違うだけで稲の状態や水田に住む生物などにも大きな違いがでるということを知りました。特に糸ミミズの数は慣行栽培では一桁がほとんどだったのに対し、有機栽培では百匹以上もいたことにとても驚きました。
 最近の農業は、ほとんどが県で決められた範囲内での農薬を使用しているそうですが、農薬を使った栽培は環境に少しでも影響を与えることになるということを知りました。たとえ私たち人間の体には影響がなくても水田に住む生物には影響があるということです。そのような問題をうまく解決することができればもっとより良い農業になると思います。

 午後に行った統計解析は、最初はきちんと結果が出せるのかなど色々と心配していましたが、処理(栽培方法)の差は統計的に有意かを評価することができたのでよかったです。


地学巡検

〔内容〕

地質年代で新生代第三紀鮮新世とその上位である竜の口層と向山層(広瀬川凝灰岩)の観察と,高温型石英(広瀬川凝灰岩より)と化石(竜の口層より)の採集をする。
 校内での事前学習で地質古生物の基礎を学び,現場では大学の名誉教授の講師から指導を受け,その後質疑応答の講義を受ける。
〔生徒の感想〕
 今回の地学研修で初めて本格的に化石を掘りました。また、向山層という高校から焼河原まで伸びている地層を見ることや、なかなか経験できないことを経験することができました。講師の永廣先生に化石を上手く掘り出す方法を教えていただいたり、化石や地層についての講話をしていただいたり、とてもお世話になりました。永廣先生の講話のなかで1番印象に残っているのは、示準化石になるための条件です。示準化石になるためには、早い進化速度、広い地理的分布、豊富な個体数という条件がなければいけないそうです。珍しすぎると示準化石にはなれないそうです。今回の巡検で学んだことを、今後の授業や地学的な問題に生かしていきたいと思います。


物理地学巡検
〔内容〕

仙台市天文台にて,大型天体望遠鏡を使用し,天体観測機器の仕組みを理解する。展示室内の各種天体モデルを使い,太陽系や銀河系ついての理解を深め,ケプラーの法則,ニュートンの万有引力の法則に基づき,「地球の重力加速度gを計算により確認」「ケプラーの第三法則の計算による確認」「万有引力の法則を使った各惑星の公転速度の計算による確認」等の課題を行う。また,プラネタリウムを使い,恒星の進化を解説したプログラムによる学習を行う。
〔感想〕
 今回の巡検は事前学習が計算ばかりで大変で、公式の理解に苦しみました。ですが、それを乗り越えたことにより、天文台での展示物の内容もすっと頭で分かることができました。また、ひとみ望遠鏡を見学したり、館内で売られていた宇宙食を食べたりしました。このような様々な経験ができ、有意義な時間を過ごせたと感じました

研究所訪問
〔内容〕

産業技術総合研究所コンパクト化学システム研究センターの施設を見学する。構成する5つのチーム(コンパクトシステムエンジニアリングチーム,触媒反応チーム,ナノボーラス材料チーム,先端機能材料チーム,無機生体機能集積チーム)から,2チームを訪問する。
〔生徒の感想〕
*有機物の合成の実験を見たときに,自分が大学でやってみたかったことの一つだったので,見ていて面白かった。
*(中略)特に超臨界について,もっと調べてみたいと思いました。大学院生のみなさんに勉強のコツを教えていただいたので,それを参考に勉強をがんばりたいと思います。
*すべてがすべて魅力的だった。人類がまだ知らない未知へ通ずる実験だと思うと知的好奇心がくすぐられた。
*普段から目にしている実験器具の作り方は前から気になっていたので,今回の見学で実際に見ることができてよかったと思う。
*実際に研究で使っている顕微鏡やその他の様々な機械を使って,ナノスケールの生体分子の運動などを詳しく見ることができよかったです。



出前授業(数学分野)
講師:筑波大学数理物質系教授 磯崎洋先生

題目  「空間」ってどんなもの
 ギリシャ時代には幾何学とは円や三角形などの図形の性質を考えるものでした。立体や円錐曲線、また球面上の三角形等、考える範囲は拡がりましたが、千数百年間、図形を考えるという点は変わりませんでした。その中でユークリッドの「原論」に書かれた平行線の公理の問題が難問として残ってきました。この問題の本質が宇宙の彼方までこめた空間の認識の仕方にあると気付かれ始めたのは19世紀のことです。非ユークリッド幾何学は荒唐無稽として最初は嘲笑の的でした。数学として認められたのは誕生してから30年以上たってからです。そして20世紀になってアインシュタインの相対性理論によって現実の宇宙は非ユークリッド的であることが示されたのです。幾何学と人間の空間認識の歴史についてのお話をします。
〔生徒の感想〕
 今回の講義の内容は正直とても難しかったので,理解するのに結構時間がかかりました。また,初めて耳にする話が多く,ユーグリットの第5公理や三角形の話はとてもおもしろかったです。三角形の内角の和は180°とは限らないことなど,私の中での常識がいくつも覆されたので「もっと知りたい」と思うのと同時に,「やっぱり数学って面白い」という感情が生まれました。
 今回初めてで前講義を受けたが,とてもレベルが高い内容だなと思いながら受けていた。(中略)だが,とても楽しかった。なぜなら,自分たちが今まで当たり前,普通だと思っていたことが通じなかったからだ。